ベトナムでの製作

繍栄の刺繍は、ベトナム中部にあるフエ市の専属刺繍工房で日々製作を行っております。

当初は中国で刺繍加工を行っていましたが、職人の不足や加工賃の高騰を受け、中国からベトナムで加工を行っております。

ベトナム中部に位置するフエ市は1802年から1945年まで続いたベトナム最後の統一王朝グエン朝の都がおかれた歴史都市です。市内には現在も王宮・寺院・歴代の皇帝廟があり、それらの歴史的建造物はベトナム初の世界文化遺産としてユネスコに登録されております。

 

刺繍はどの地域でも行えるわけではなく、技術力の他に、文化や人間性、職人の多さなど、様々な条件が揃わなければ安定した製品作りを行うことができません。刺繍文化が根付いており、繊細な作業を丁寧に行える場所が必要です。

ベトナム(特にフエ市)は王朝時代から今なお続く刺繍文化に加え、真面目な国民性も相まって世界トップレベルの刺繍技術を持った非常に評価の高い国として知られています。

Mr. Le van kinh (レ・ヴァン・キン氏)

職人のレ・ヴァン・キン氏は、最後のグエン王朝の皇帝 保大帝(ホアン・デ・バオ・ダイ/1913-1997年)の衣装に刺繍を施した人物として知られ、フエ氏の刺繍文化の源となっている人物です。代々皇帝の刺繍衣装制作に携わっており、長年の功績から、日本でいう人間国宝に当たる勲章を授与されています。

 

繍栄では、レ・ヴァン・キン氏を繍栄工房の最初の技術指導者とし、1995年から現在まで日本の着物を持ち込んで刺繍着物を製作しております。繊細で美しいその仕上がりは職人さんでさえも驚く上質な仕上がりで、高い評価を得ています。

また手刺繍着物の製作と同時に、ベトナムでの職人の育成、文化・経済の発展に力を注ぎ、安定した刺繍文化の発展に努めています。

【王朝刺繍】

商標である「王朝刺繍」の由来は、王朝時代の工程の衣装に刺繍を施し、歴代の皇帝の刺繍衣装製作に関わっていた長年の功績から勲章を受けたレ・ヴァン・キン氏を、弊社の専属工場の最初の技術指導者として迎えたことから命名しています。

フエ市との交流

長年、手刺繍の製作工程をフエ市で行い、経済的支援やフエ市との交流があった繍栄。

その実績から繍栄の創業者である井田は民間人として初めての名誉市民賞を受賞しております。

 

また、フエ市と京都市との交流事業や世界歴史都市会議での着物の展示会などにおいても、繍栄は協力を行っております。

四大刺繍を用いた製品作り

3000年近い歴史があるといわれる「四大刺繍」を駆使した繍栄の製品作り。

同じ柄でも縫い方によって仕上がりは全く異なるため、繍栄では生地やデザイン、使用シーンなどをイメージしながら伝統技法を使い分けて刺繍を施しております。

それぞれの刺繍は職人の高い技術と長年の勘が欠かせません。
機械の刺繍では決して再現できない繊細さや伝統ある刺繍技法で製作できることが繍栄にしかない強みです。